高校生のための進路便り19◆自分の未来を知る方法 2009/9/3 木曜日
「天職を知る方法、それは簡単だ。今までの人生で一番時間とお金をかけたことは何か?それがあなたの天職だ」という言葉がある。
私の場合、高卒の18歳の時点で、一番時間とお金をかけたことは、間違いなくサッカーだったが、それが仕事になる気配はまったくなかった。
大卒の22歳で、一番時間とお金をかけたことは、英語に変わった。なぜなら4年間の大学生活で約1000万円の費用がかかったからだ。
特別な意思でそれらを選んだわけではないが、「サッカー」と「英語」は、私という人間を表すキーワードになった。
そして高卒から18年経った今、高校の教員として「英語」を教え、部活動では「サッカー」を教えている。結果的には、最初の言葉が示すとおりになった。
昨年、高校時代の同級生が結婚し、久しぶりに地元の北見に帰ったことがあった。
披露宴には当時の同級生が多数、同席している。かつての17歳は皆、35歳になった。
サッカー部で一緒だった友達、となりのクラスにいてたまに話すぐらいの友人、よく一緒にバカをやった悪友、そして当時の片思いの相手、などなど。
高校卒業から18年が経った顔には、その後の人生をどう生きてきたのかの年月がはっきりと刻まれていた。男なら髪も薄くなるし、白髪も混ざってくるし、お腹も出る。
しかし、その根本的な印象は、高校のときとまったく変わらない。
嫌、むしろ、良い面も悪い面もどちらも際立ち、人間としての良さ悪さがはっきりと滲み出ていた。
「恐ろしい」
私はそう思った。
高校時代なら、色々な人がいてもただ「個性」という言葉に誤魔化されてしまう。しかし、お互いに大人となり分別がつき、人生経験を積んた後になってお互いを見てみると、深いところの価値観が透けて見えてしまう。それもほんの数分の会話でばれてしまう。
「高校時代とは恐ろしい時代だ」
私はそうも思った。
卒業して就職すれば、世間が鍛えてくれる。私はそう思っていた。
仕事や職場が人間を変えてくれる。私はそう思っていた。
しかし、違った。
人間の人生に対する基本的な姿勢は、「変わる決心」をしない限り、永遠に変わらない。
もしあなたが今の自分の延長線上にある将来の自分にがっかりするなら、その将来を変える方法は、ただ一つしかない。
今、高校時代のうちに、自分を変えておくこと。
では、10年後20年後にがっかりしない自分になるためにはどうしたらよいのか?
さらに具体的に、この高校時代をどう過ごせば、理想の自分になれるのか?
幸運なことに、絶好の機会に恵まれている。
それは、6日後の「前期末試験」だ。
大切な期末試験を前にして、自分がどのような毎日を送っているのかを客観的に見てみるとよい。
授業内容は確認したか?試験範囲は把握したか?分からない部分は友人や先生に質問したか? 提出物はきちんと出したか?試験対策プリントの抜けはないか?睡眠時間は十分か?
すべきことから逃げていないか?休憩と称してネットで数時間遊んでないか?あきらめたりしていないか?わざわざ今借りなくてもいいDVDを見ようとしていないか?目をそらしていないか?恋人と遊んでばかりいないか?
今の自分がそのまま未来の自分につながっている。
目の前の試練から逃げている人は、10年後だって20年後だって、同じように、人生で直面する様々な困難から「逃げまくっている」はずだ。
たとえ歳をとっても、あなたが「変わる決心」をしない限り人は変わらない。
状況が変わっても、あなたが試練に直面したときにとる考え方や行動のパターンは、基本的に同じだからだ。
これは「味噌汁理論」で証明できる。
この理論は、「味噌汁の味を確かめるのに、鍋の中の味噌汁全部を飲み干す必要はない。適切な味を確かめるには一口で十分だ」という意味である。
何を言いたいのかと言うと、今から試験が終わるまでの12日間は、「一口の味噌汁」なのだ。
この期間をどう過ごすかで、「味噌汁全体の味(未来の自分)」も見えてくる。
味噌汁全体の味を知るには、一口の味見で十分だ。
同様に。
人生全体の充実度を知るには、ある1つの試練に対する考え方や行動を見るだけで十分だ。
数ある試練の一つ、それが定期試験である。
最初の言葉に戻る。
「天職を知る方法、それは簡単だ。今までの人生で一番時間とお金をかけたことは何か?それがあなたの天職だ」
正直に言って、過去の延長戦上に自分の人生があるみたいで、この言葉は嫌いなのだが、しかし、逆にするとこうなる。
「なりたい自分の未来に必要なことに、いま一番お金と時間をかけなさい」
未来の自分に会いにいけるみたいで、この言葉なら好きだ。
未来の自分を描かなければ、過去のガラクタを寄せ集めて未来を作るしかないが、未来の自分に必要な材料を今準備すれば、理想の未来を作ることができる。
もう一度繰り返す。
卒業して就職すれば、世間が鍛えてくれる。私はそう思っていた。
仕事や職場が人間を変えてくれる。私はそう思っていた。
しかし、違った。
人間の人生に対する基本的な姿勢は、「変わる決心」をしない限り、永遠に変わらない。
もしあなたが今の自分の延長線上にある将来の自分にがっかりするなら、その将来を変える方法は、ただ一つしかない。
今、高校時代のうちに、自分を変えておくこと。
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